12月4日(土)
三輪茂雄先生の本のなかで中国の諺が紹介されています。
知者創物 巧者述之 世謂之工
(へりくつばかり言っているものを巧者、物を創り出すのが知者、これをたくみという。『周禮考工記』)
「ちょっとものをかじっただけで、知ったかぶりなどしてはいけません」。
暗に先生は諭されています。
そしていよいよ最終回を迎えることになりました。

先生の最新刊「粉と臼」について質問がでる。エピソードを交え、先生の話しは、豆腐、抹茶の石臼に始まり、鳴き砂、火打ち石と縦横に広がり、聞いていて興味がつきない。
なかでも一発着火の話は盛り上がる。

現場での作業の前に、参加者から再度石臼の回転数について質問がある。
先生は一つの目安として速さを提示される。それは秒速0.5M(周速で計算)

岩田さんが目立てした臼が動き出す。
秒速0.5Mを忠実に実践すれば、
直径36センチの臼の場合、
1分で26.5回転になる。

臼にサインされた岩田という字が誇らし気に存在を主張している。
粉が溝から排出される。

二回挽いて製粉歩留りをだす。
ただ二度挽きの段階では、若干粉が粘って作業性は悪くなる。
そう考えれば、臼は2度までの粉の状態で判断すべきかもしれない。
1Kgの抜きが50メッシュの網をとおって2回で700gの粉になった。

「先生、これで豆腐はできませんか」の質問に「残念ながら、湿式粉砕する豆腐の目は頂点がフラットになっています。
みなさん、頑張ってもう一つつくってみますか」。

楠木さんが目立てした流石の臼。
彼の一家言に重みが加わる。
3基のなかで一番スムーズに回り、かつ作業性は抜群であった。
同上、歩留まり80%。
粉の回収をきっちりしていれば、もっと高い数値になったはずだ。

谷垣さんと藤友さんの臼。
溝が浅い為、粉の送りに時間がかかったが、どうして、どうして、立派な粉である。時間の関係で1回挽き歩留り60%

何か楽しいことをしている時、口元は自然にほころぶ。
Say cheese に答えて、
 Big smile が返ってきた。
左:西さん
右:岡本商店社長 福原さん

今回のワークショップでつくった3基の臼とは別に、渡部さんが目立てした直径28センチの臼。1回挽き:歩留り53%
ハンドル部分に注目。
麺棒でできている。

全員で記念写真。
充実した瞬間が定着された。

今回ワークショップで使った道具。
水準器と金尺は必需品。

真剣な表情の谷垣さん。
「ここをこうしてこう攻める」

渡部さんが延しの作業。
それはいつも通りの作業。

岩田さんの包丁さばき。
岩田さんはそば包丁も自作された。

同上:生粉で打たれたそば、全体に緑がかっている。
麺線は見事に揃っている。

先生の左隣:西村機械社長と先生とは以前からのお知り合い。
網の目開きの説明がある。
順番に打たれた麺がテーブルに並ぶ。
歩留り80、70、60%のそば粉を麺にすると、そのままが個性としてでる。
60%が一番白く順に70、80と続く。甘皮の緑色が入り鮮やかだ。
食感は各々微妙に違う。

麺の固さで食感が左右される。
茹で時間が質問される。
因に岩田さんの打った麺で30秒。10秒長くすると、また違った感じになる。

自分で目立てした石臼で挽いた粉を自分で打って食べる。
「石臼の目立てなんて専門の人がと思っていた。しかし、今それを自分達がやっている。、、、 」。そんな意味を噛みしめながらそばを食べる。

 このそばはいくらでも食べられる

 
充実した時間が流れる。