第2回10月16日(土)

 まず一番心配したのは、前回のハードワークに懲りて参加者が減るのではないかということでした。
しかし、当日5名が集まりました。しんどいからこそ反対に背筋を伸ばしてがんばってみせる。
そこには日本人が忘れかけようとしている中年の正しい見栄のはり方がありました。
さて、いよいよカッターで臼の面に溝をほる作業です。
それはなにか手打ちそばでいう一鉢、ニ延し、三包丁を彷佛させます。
つまり作業の難易度によって木鉢3年、延し3月、包丁3日とそば職人の地口をそのままトレースすることでもありました。
つまり石臼でいえば、一番華やかにみえる溝の形状をつくりだす作業は案外あっけない。
裏返して言えば、目にみえない手打ちそばの木鉢の作業と同じように、上下の臼のレベルをとるのがどれだけ大変だったかです。さて作業は臼の上に描かれた線の上をなぞることからはじめました。
ただ3基ある石臼の面をどんな形にするかでした。三輪茂雄先生の本「石臼の謎」発行所クオリ、及び同先生のホームページ(リンクのサイトにあります)を参考にさせていただきました。
結果、8分割を2基、6分割を1基にしました。ただ案として片倉康雄さんの本にある石臼の面も考えましたが今回はみあわせました。(全員の意見として、形状にはそれなりに理由があるはずで、その説明、情報が不足している)
そのことは溝をほっていくうちに、なぜなんだ、ではどうすればいいんだ、というふうに次から次に疑問がおこりました。(それはまた後日にします)そのあとたたきの作業に移り、だれかの言った「これはアートですなぁ!」には全員、素直にヘンリームーアになった気分に浸れました。玄そばを入れてまわしてみると臼の外周からは粉がでてきます。Shuh Shuh Shuh 、、、。それは今までの労働が報われた瞬間の音でもありました。

参加者: 楠木、渡部、岩田、谷垣、藤友。


ドローイング
主溝1、副溝7本の6分割。
楠木さん

主溝1、副溝5本の8分割。
副溝は外周の淵でとめる。
右:藤友さん。
一級建築士の腕が冴える。
左:谷垣さん。

溝をはじめから深くほりすぎると修正できなくなる。注意深く作業が進行していく。

ディスクグラインダーで溝をほる岩田さん。主溝1、副溝5本の8分割。
ドローイングにあたって、主溝を円の中心点から外周の接線に変更。

3基の臼が同時進行して製作されていく。


溝にそってたたく。臼の表面をサンドペーパーのような状態にする。

上下の臼のすりあわせ部分をたしかめる。

臼をひっくりかえしてみると粉がひけてゆくようすがよくわかる。ものくばりから供給された抜きが外周に送りだされるに従って、細かな粉になっていく。

誰もが感じいって臼を見続けるの図。
粉が我々を祝福している。