9月23日句会

 
お題は そば、そばの花、そば畑。
                     当日の俳句 King 谷 幸雄さん
句会は社交の場。

俳句の会は連衆の相互交感を必須条件とします。付け合い文芸とは相手の句を題とする問答にあると。この仲間意識「付け合い」が転じて、人と人との「付き合い」というふうに使われるになりました。「線三分、燭二分」句を早く読む(つくる)のも能力の一つです。線香の持ち時間内に句ができなければ失格、または罰盃の対象になるとあります。
まず句会で用意するものがあります。鉛筆、消しゴム、投句用紙、短冊、回覧用紙、選句用紙。
各自でつくった句のなかから三句(通常五句)を投句用紙に書きます。同じ句を短冊にも書きます。短冊を混ぜます。誰が書いたか分からないようにする為です。短冊に書かれたものを回覧用紙に書きうつします。各々の回覧用紙には赤いマジックで番号を打ちます。回覧用紙をまわします。そのなかから自分が気に入った句を選句用紙に書きうつします。この場合、三選句ですから三つの句に丸をつけます。なかでも特によかったものに二重丸をつけます。後で作者から作句動機を聞くためのものです。選句用紙の下の欄に回覧用紙にある番号を記入します。
回覧用紙が一巡したところで回収、進行役が各々の選句を読み上げます。各々に配られている回覧用紙欄の上に今読み上げられた句の選者の名前を書きます。回覧用紙を回収して選者の数を確認して採点します。丸つまり選者一人が一点です。二重丸も一点で計算します。点数の高い順に発表されます。

今回句会の進行をお願いしたのは鬼追(きおい)曳嘉さんです。句会「赤い玉」同人。長い俳句暦をお持ちです。一つ紹介いただいた句は 雪残る 外湯巡りの 下駄の跡
俳句に縁のない者達の申し入れを気持ち良くお聞き入れくださいました。
さて、じっさいの作句です。季語を重ねてはいけない。わかってはいましたが、つくるとなると無意識のうちに過ちをおかします。例えば、最初の上の五に季語のそばの花をもってきた後に秋が佇むとやってしまいます。お題を制限することで、イメージが絞りこまれます。秋の田、稲穂、そばの花、彼岸花、霧、大和路。誰もが同じようなことを考えます。さてそれをどう表現するか、よく言われます。俳句は歯切れのよさ。もう一つ句会でおもしろいのは自分の句を選んではいけないということです。点が入らないのです。作った本人は自分がつくった句が一番いいに決まっています。しかしそれができません。

  

さて当日の結果発表です
  四 点 句
  更科の 白さに勝る 蕎麦の花  谷 幸雄
  三 点 句
  水墨の ごとき山背に 蕎麦畑  谷 千恵子
  大和路の 霧と混じわる 蕎麦の花  山崎 清隆
  蕎麦の花 風雨耐えて 凛々と  山崎 清隆
  そばの花 麺棒みがき 時を待つ  岩田 春男
  二 点 句
  秋の田の 稲穂に映える 蕎麦の花  谷 幸雄
  そばの花 咲いて実になり 秋の旬  中川 愼次
  そばの花 朝霧光り 実り待つ  植田 隆
  一 点 句
  二山(ふたがみ)の皇子(みこ)に捧げし 蕎麦の花  谷 千恵子
  新蕎麦の 香りを想い 御所の道  森田 進
  同士寄り 蕎麦畑とす 休耕田  鬼追 曳嘉
  葛城の 里に寄り添う 蕎麦の花   谷 幸雄
  蕎麦畑 集いし戯る 赤とんぼ  山崎 清隆
  大和路の 歴史のふもと 蕎麦畑  植田 隆
  たどり来て 白ひろがりぬ 蕎麦畑  谷 千恵子

句会を開いたのは、羽曳野市にある野々上公民会館というところです。ちょうど道路をはさんで会館左斜めに野中寺(やちゅうじ)があります。俗に「中の太子」と呼ばれています。ということは上、下があり、「上の太子」は太子町にある叡福寺のことで、(同寺内に聖徳太子の御廟があります)。「下の太子」は八尾市太子堂の勝軍寺(しょうぐんじ)のことをいいます。