そ ば 浮 世 絵

 浮世絵の浮世とは憂き世とも書きます。
過去でも未来でもない彼岸ならぬ現世、つまり今のことです。
そんなことからは儚い人生が連想され、転じて当世風の意味が付加されます。そんな浮世絵が時代の風俗を写しとります。
 
 浮世絵という言葉が定着し始めたのは天和年間(
1681〜84)頃からといわれます。初期の三色程度の摺りから、多色摺りの錦絵に進化します。江戸後期から明治期に浮世絵版画と錦絵はほぼ同意語となり、幕末のころに完成の極に達しました。
また芝居絵といわれるものがあります。歌舞伎の発生した慶長年間(
1596〜1615)からつくられ始めました。なかでも東洲斎写楽が1794年から翌年にかけて制作した似顔絵は有名です。
江戸でおこった芝居絵の影響は地方にも及び、東北のねぶたや凧絵、土佐の絵金の台提灯絵を誕生させました。
 
 さて、ここに御紹介する浮世絵は大阪の阿倍野にある風流田舎そば、故山本重太郎氏のコレクションの一部です。
そばに関する収集家として有名でした。その数は膨大です。
関西そば製粉組合では昭和44年に、氏のコレクションのなかからそばの浮世絵だけを選び、同時にそれに詳しい解説をつけてそば浮世絵集第1集(カラー印刷)として出版いたしました。
山本さんと組合とは以降に同様に、そばの浮世絵2集、3集(各限定500部)、版画2種類、そば打ちの図、直侍(多色摺り)を発行いたしました。
因みにそば浮世絵第1集は36枚で構成されています。
 
発行人   :大阪市阿倍野区松崎町2-3-21
       そば風俗資料研究会 山本重太郎
編集 監修 :坂田孝造
発行所   :大阪市西成区岸里1-3-33
       関西そば製粉組合
許可なく二次利用を禁じます。