食品衛生法は衛生上の危害の発生の防止、JAS法は一般消費者の選択、景表法は公正な競争の確保。
環境衛生法
品名、原材料名、内容量、保存方法、品質保持期限、販売者。
飲食に起因する健康上の危害を防止し、公衆衛生の向上及び増進に寄与する目的として、食品の安全性を確保するために機能している制度。法律上求められる義務表示の対象は食品として販売の用に供している食品、添加物、また規格基準が定められた器具や容器包装が表示の対象。表示事項は名称、消費期限、製造所又は加工所の所在地、氏名、名称。添加物を使用している食品にあっては、当該添加物を含む旨。(食品衛生上使用が承認された添加物)及び食品の保存方法。法律の改正によりアレルギー物質を含む特定原材料5品目、卵、乳、小麦、そば、落花生は表示をしなければならない。また遺伝子組替え食品及びを遺伝子組替え食品を原料とする加工食品の表示。
違反が確認された場合、口頭指導、指導票の交付などの行政指導。問題が大きい場合、廃棄命令、営業の禁止、停止命令の措置を発動。

JAS法
名称、原材料名、内容量、賞味期限、保存方法、製造者等の氏名、名称、住所。
表示はすべての生鮮食品と加工食品を対象にしている。農産物について国産については都道府県名輸入の場合には輸入国名。生鮮食品の表示義務は平成11年の改正によって設けられた。加工食品については名称、原材料名、内容量、賞味期限、保存方法、製造者等の氏名、名称、住所。また義務表示とは別に任意表示の制度があり、事業者の判断で書くことが出来る。有機農産物の表示規制等が任意表示になる。ただし書いた内容について事業者は責任をもつ必要がある。表示の内容を誤認させるような表現は表示禁止事項にあたる。

是正措置について食品衛生法の場合は営業許可の取消し、あるいは営業禁止、停止という措置がとられる。JAS法の場合、指示にはじまり、公表、命令にいたる。景表法の場合、公正取引委員会で手続きを踏んだ上で排除命令という措置がとられる。食品衛生法では省令、JAS法及び景表法は公示になる。
監視体制は食品衛生法は衛生上の場合には国というより、県が中心で保健所が中心になる。JAS法の場合、国と県が広域業者かどうかで役割分担をしている。景表法は公正取引委員会、公正取引行政担当が分担している。

独占禁止法
不当景品類及び不当表示防止法は、商品および役務の取引に関連する不当な景品類および表示による顧客の誘引を防止するため、独占禁止法の特例を定め、もって公正な競争を確保し、一般消費者の利益を保護することを目的として(1条)、昭和37年5月15年法律第134号として制定され、同年8月15日に施行された。
不当景品類及び不当表示防止法(不当な表示の禁止)
第四条 事業者は、自己の供給する商品又は役務の取引について、次の各号に掲げる表示をしてはならない。
1 商品又は役務の品質、規格その他の内容について、一般消費者に対し、実際のものよりも著しく優良であると示し、又は事実に相違して当該事業者と競争関係にある他の事業者に係わるものよりも著しく優良であると示すことにより、
不当に顧客を誘引し公正な競争を阻害するおそれがあると認められる表示
2 商品又は役務の価格その他の取引条件について、実際のもの又は当該事業者と競争関係にある他の事業者に係るものよりも取引の相手方に著しく有利であると一般消費者に誤認されるため、不当に顧客を誘引し、公正な競争を阻害するおそれがあると認められる表示
3 前2号に掲げられるもののほか、商品又は役務の取引に関する事項について一般消費者に誤認されるおそれがある表示であって、不当に顧客を誘引し、公正な競争を阻害するおそれがあると認めて取引委員会が指定するもの
景品表示法4条は一般消費者に誤認され、公正な競争に悪影響を与える表示を「不当表示」として規制している。

事業者が自己の供給する商品または役務の取引について、
当該商品または役務の内容、取引条件等についての表示を正確に特定しないで一般消費者に誤認されるため、不当に顧客を誘引し、公正な競争を阻害するおそれがあると認められる表示が禁止される。不当表示とは当該商品または役務を消費する常識的な知識を持つ消費者が通常誤認を生じる表示をいうのであって、消費者がその表示に係わるものを利用し、または購入することは必要でなく、誤認されるだけでよい。事業者の意図は問題とされない。誤認される方法に限定はなく、積極的な表示、表示さるべきものが表示されなかったことで誤認させる場合も含まれる。誤認はその蓋然性があれば足り、誤認の結果を必要としない。
景品表示法は規制の対象となる不当表示を3つに分類して禁止している。不当表示の基本的要件は以下「商品又は役務の内容」についてのもの(1号)「商品又は役務の取引条件」についてのもの(2号)及び「公正取引委員会が指定するもの(3号)、またこれらに共通する要件は「一般消費者に誤認されること」によって「不当に顧客を誘引」し「公正な競争を阻害するおそれがあること」である。
公正取引委員会が指定する不当表示
景品表示法4条3号は「1号2号に掲げるもののほか、商品又は役務の取引に関する事項について一般消費者に誤認されるかそれが表示であって、公正取引委員会が指定するもの」と不当表示を禁止している。
「取引に関する事項」についての表示が対象となる。
1原産国 原産地、2事業者の信用、3業界における地位、4事業者の歴史、5取引銀行などについての表示。
公正取引委員会は、違反行為を排除するために必要な措置を、その違反行為の態様、性格などに即応して命ずることができる。違反行為に対して行われる排除命令は、その行為の差止、その行為が再びおこなわれることを防止するために必要な事項の命令、これらの実施に関連する公示その他必要な事項の命令である。なお独占禁止法の場合と異なるのは、違反行為が再び行なわれることを防止するため、違反行為がすでになくなっている場合においても排除命令をすることができることである。(6条1項)
昭和47年に景品表示法の一部改正が行われた。地域住民に密着した消費行政を担当している都道府県知事に対して、より迅速かつ効率的な景品表示法の運用をするため、公正取引委員会の権限の一部を委任した。この場合法令違反者に対しては命令ではなく指示になる。 参考図書「経済法概論」 笹井昭夫著  

Compliance コンプライアンス 法令遵守とも訳される、社会秩序を乱す行動や社会から非難される行動をしないこと。