低温倉庫
長期間の貯蔵に耐え、いかに劣化をおさえ、品質を保持させるか。
低温度で貯蔵すれば呼吸作用はほとんど停止されて、穀物の体力消耗による老化現象は抑制防止できます。穀物は貯蔵中に絶えず呼吸作用を行い、その結果自らの体力の自然消耗をおこないます。この呼吸作用は貯蔵原料の水分量が高く、高温のときに顕著です。夏場の温度が30〜35℃のとき最も体力の消耗作用が激しくなります。

なぜ摂氏15℃でなければいけなのか
あまり低温すぎると貯蔵穀物の乾燥度も強くしすぎるということになります。5℃以下で貯蔵することはかえって過度の乾燥を招く結果になり、またあまりに貯蔵温度が低いと夏期高温期に低温倉庫から出した際、外気との温度差がひらきすぎるため、変質を早めてしまう危険性があります。つまり15℃という温度というのは害虫や病菌の繁殖しない温度であり、ソバの呼吸作用を休止する温度ともいえるわけです。




大阪において常温貯蔵できる期間は通常11月中旬ごろ4月20日あたり、150日位とされています。6月の梅雨期から高温となり、しかも湿度が高くなるから、害虫や病菌の繁殖に最適となり、この頃から貯蔵が困難になります。7月に入ると温度は急上昇して玄ソバの呼吸作用も活発となり、品質の劣化が促進されまます。貯蔵中における損害の大部分はこの6、7,8,9,10月の5ヶ月間に起こるといえます。この期間の貯蔵保管が最も注意を要する期間といえます。

貯蔵中の水分含量の変化
常温貯蔵の場合:常温貯蔵米の場合通常0.1〜0.8%の減少をみ、乾燥が明らかであり、長期保存となれば、その差は拡大し病菌の危険がでてきます。
低温貯蔵の場合:低温貯蔵の場合減少量はほとんどないといえます。0.1〜0.2。 低温貯蔵では低い温度下で庫内の湿度の調整が(75〜80%)出来るので、過度の乾燥もなく貯蔵できるので品質の劣化はないといえます。

低温貯蔵による米穀害虫の繁殖防止

コクゾウ、穀象 (Calandra oryzea,L) 貯蔵穀物のなかで最も被害の多いのはコクゾウ虫によるものです。成虫に大害はなく、幼虫によるものが大部分です。コクゾウの大発生があると穀物に発熱現象がおこり大きな被害が発生するため最も恐れられている害虫です。コクゾウの活動は20℃以上では活動繁殖が容易であり、24〜25℃以上で繁殖に適し、30℃前後が最も繁殖に好適な温度と言われます。冬期の繁殖はほとんどありません。

メシノコクガ(Plodia interpunctella,H) 貯蔵穀物のなかで蛾類の害虫として一番被害の多い。日本全国に分布して、食害は幼虫期のみで成虫に害はない。メシノコクガも大発生すると穀物に発熱現象を誘発することがあります。